コウノトリはなぜ赤ちゃんを運ぶのか。

こんばんは、エイミーです∩(´∀`)∩

結果発表まで時間があってヒマなので、

今日はコウノトリが赤ちゃんを運んでくるという迷信の起源について書こうと思います。

 

というのも、先日多摩動物公園に行ったのですが、コウノトリのおりの前にこんな看板がありました。

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写真では読みにくいと思うので、打ち直しますね。

 

コウノトリが赤ちゃんを運んでくるという話は、ヨーロッパに伝わる民話のひとつです。よってここでいうコウノトリとは、ニホンコウノトリではなく、別種でくちばしの赤いシュバシコウ(ヨーロッパコウノトリ)を指しています。

シュバシコウは渡り鳥で、春になるとアフリカからやってきて家の屋根に巣をつくり、さらに害虫も食べてくれることから、ゲルマン民族の間では、幸せを運ぶ鳥と思われてきました。

そしてゲルマン民族は、人間は死ぬとその魂は空にのぼり、次に雨と一緒に地上に降り、そのあと沼地にたまって復活するのを待っている、と考えていたそうです。沼地にたまっている魂を新しく生まれてくる赤ちゃんに吹き込んでくれるのは、「ホレ」という女神で、この新しく命を授かった赤ちゃんを運ぶ役目を果たすのが、水辺でよく餌を探しているコウノトリ(シュバシコウ)になったのです。

 

 

おお、こ、これはこれは・・・ナイス看板!!

わたし、民話とか神話とか大好きなんです∩(´∀`)∩!

 

重要な点をまとめると、

①赤ちゃんを運んでくるのは、シュバシコウ(ヨーロッパコウノトリ)

ニホンコウノトリ☟(くちばし黒い)

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/99/Bocian_czarnodzioby_Ciconia_boyciana_RB7.jpg/250px-Bocian_czarnodzioby_Ciconia_boyciana_RB7.jpg

 

シュバシコウ☟(くちばし赤い)

http://www.pz-garden.stardust31.com/tori/kounotori-chidori/kounotori/photo/syubasikou%20%283%29.jpg

確かに赤い方が、ルックス的にもおめでたいかも(笑)

 

②渡り鳥のシュバシコウは、屋根に巣を作って、害虫を食べてくれるから、ゲルマン民族に好かれていた。

③ゲルマン神話において、魂は雨と一緒に地上に降り、沼地にたまる。ホレという女神が赤ちゃんに魂を吹き込む。

④シュバシコウが沼地で餌を探している=沼地にたまった魂を運んでくる と考えられた。

 

ところで、③を読んだ瞬間、私の脳裏に先日見たあるテレビ番組が、走馬灯のように甦ってきたのです。

それは、数千年前の沼地のミイラは神への生け贄だった、という一連の研究を追ったノンフィクションのテレビ番組で(誰か見ましたか?)、そこでも確か、沼地というのはこの世とあの世をつなぐ場所だと行っていたような気がしたのです。

 

たぶん、これが番組の元ネタです。


特集:湿地に眠る不思議なミイラ 2007年9月号 ナショナルジオグラフィック NATIONAL GEOGRAPHIC.JP

 

沼地じゃなくて、湿地でしたか。。。

http://nationalgeographic.jp/nng/magazine/0709/feature05/images/m02.jpg

まぁだいたい同じです。

北欧の泥炭湿地からしばしば出土する不思議な「湿地遺体」。黒光りするこの不思議なミイラは、これまでに数百体発見され、鉄器時代の北欧で行われていた謎めいた生け贄の儀式を今に伝えている。

 

古代アイルランドの王たちは、豊饒の女神と象徴的な婚姻関係にあったという。飢饉は女神が王を見捨てた証であり、何とかして女神の怒りを静めなければならなかった。湿地遺体は神に捧げる重要な供物で、生け贄とされたのは王位を狙うもの、あるいは失脚した王自身だったかもしれない。

 

あぁ、これは北欧の話でしたね。。ここには残念ながら、湿地がこの世とあの世をつなぐ的なことは書いてなかったです。

 

でも水辺というものが、この世とあの世の境界線だということは、どこか別の機会でも聞いた気がするんですよね。例えば日本における「三途の川」もそれと似たようなものだし。あぁ、もしかして私が前にここに書いた、五十嵐大介先生の『海獣の子供』の中にも、それらしきことが書いてあったかもしれない。あ、それだね多分(笑)。五十嵐先生、そういうことすっごい書きそうだし(;^ω^)


子宮を持って生まれてよかったと思えるマンガ『海獣の子供』 - Aimeeの妊娠出産育児研究室

 

また、ホレという女神に関してですが。。。

グリム童話「ホレおばさん」という話があるらしいんです。

「ホレおばさん(初版グリム童話)」の紹介 [AKIRA-CHIN's DB]

姉妹2人のうち、美しくて働き者だけど母親に嫌われていた方の娘が、水汲みに行って、井戸に落ちてしまいます。気がついてみるとそこはきれいな野原でした。
そこで、娘は、歯がものすごく大きなお婆さんに会います。気持悪くて逃げ出したくなりましたが、家の手伝いをしたらいいことがあると言われ、その家で働くことにしました。
その仕事というのは、おばあさんの寝床をきれいに整えて、羽布団をよく振るうことだけなのでした。なんでも、そうすると、世の中に雪が降るというのです。
こうして娘は、しばらくおばあさんのところで働いていましたが、家に帰りたくなりました。すると、おばあさんは、門の前まで連れてきてくれて、門があくと、金の雨が降り出し、娘の体は、金につつまれました。

 

これはゲルマン神話の地母神ホレが、キリスト教化された後も民間伝承の中に残ったという例らしいです。井戸(水のあるところ)に落ちた向こう側で、ホレおばさんに会ったということは、やはり水辺はあちらの世界の入り口ということなのでしょう。。

 

つまり、コウノトリは(正しくはシュバシコウは)、沼地を餌を探しているついでに、赤ちゃんの魂を向こう側から引っ張ってきちゃった鳥だったってことですね。あ、魚みーけった!ってくちばし上げた瞬間に、赤ちゃんがくちばしに挟まっていたら、さぞや驚くことでしょうねぇ(笑)